夏コミ指南書

目的

本記事は初めて夏コミに参加する方や、初心者の方が当日の立ち回りに迷わないように指南するものである。
コミケの空気感を少しでも感じ取っていただければ幸いである。

当日の進行

持ち物やTipsの前に当日の進行を確認する。
とはいえ、これは私なりのコミケの過ごし方であるため、100%正解という訳ではない。例の1つとして捉えてもらえるとありがたい。
また、本章の夏コミを始発で参加する場合を想定している。

1. 駅 ~ 列固定まで

駅に着くとまずは人の多さに驚くだろう。まずは落ち着いてほしい。血走った目で走るオタクを冷めた目で見れれば上出来だ。
コミケの会場は通常、東館と西館に2分されている。C96では特例的に南館が存在する。
コミケに参加する人であればいずれかの会場に向かうのだが、この別れ道がすでに駅で始まっている。コミケスタッフの方が案内板を持ってくれているので焦らず、自分の行きたい会場へ向かおう。

会場への距離はそれぞれだが、ある程度進めば人の流れがあるため道に迷うことはないだろう。
会場に到着すると数えきれないほどの列ができている。スタッフの方が誘導してくれるので、指示に従って列に並ぶ。

列に決まった数の人が集まると、列固定が始まる。列固定とは自分の並んでいる位置を確定させ、待機に移ることである。
スタッフの朝の挨拶があるのでよく聞こう。そして最も重要なのが、自分の位置をちゃんと確認することである。全ての列には列を一意に識別する識別子が割り振られているので、それを写真に取ろう。また、自分がその列の先頭(or 最後尾)からどれくらいの距離なのかも知って置く必要がある。行数や植木の数など、具体的に数えられるものを目印にすると良い。

2. 待機 ~ 移動準備

列固定が済んだら長い待機時間の始まりである。列移動時間が提示されているはずなので、その時間までは自由に列を離れることができる。列を離れる際は1.で確認した自分の位置をもう一度確認し、絶対戻ってこれるようにしよう。戻ってこれなかった場合は荷物が紛失する上に最後尾から並び直しだ。

列移動準備は列移動の際にスムーズに移動できるように、決められた時間に集合をかけるものだ。実際には列移動準備になったからといってすぐに移動するわけではない。それから数時間待つのも珍しくない。ただ、この列移動準備時間になってしまうといつ移動になっても文句をいえないのでトイレなどはこの時間までに済ませておこう。

待機時間は列番号にも左右されるが、基本数時間は並ぶと考えてもらって差し支えない。開場が 10:00 なので少なくともそれまでは待機だ。それなりに暇である。よって暇つぶしの方法をいくつか紹介してこの章の〆とする。
- 寝る ; 寝れない - アニメ鑑賞 : 日差しで画面が暗い。あと電波が悪くなるから事前にダウンロードしとけ
- ゲーム : 日差しで画面が暗い。あと暑さで集中できない
- カタログを見る/地図作成 : 金はかかるがぶっちゃけこれが楽しい
- 友達と話す : ソロでないならおすすめ。ソロで隣の人に声をかける場合のは...
待機は地獄だ。水分補給だけは怠らないでくれ。マジで死ぬから。水分は過剰に持っていけ。
『お前に委ねられているのは生きるか死ぬかの選択ではなく…どちらの地獄を選ぶかだ。
 甘い考えを捨てろ。少しでもマシな…0.01%でも生存確率の高い選択をするのがお前の義務だ。
 それだけを考えろ』 (ラル・ミルチ)

3. 移動 ~ 会場入り

開場し、列が動き出せばあとはワクワクの時間だ。
早足になるのを抑えつつ、流れに逆らわず動こう。入場間近になると走り出すオタクがいるが、ガチで危ないからやめてくれ。
1人転ぶ場合を想定する。この時、1人目からk人目の人も転ぶと仮定しよう。するとk番目の人につまずいてk+1人目の人も転倒するだろう。あとは数学的帰納法に乗っ取り、n人目が転ぶことがわかる。nは膨大な数まで伸びるので甚大な被害が予想される。
いいか、走るんじゃないぞ。

どの館から入場するにしても入場直後の自分の位置を把握することが大切だ。
特に東館では自分が1,2,3,4,5,6のどこから回りたいのか、入り口にたった自分にどこが近いのか、把握することで素早く目的のサークルに向かうことができる。

4. 主要サークル攻略

鉄の意志と鋼の強さを持って会場を回ろう。
キレるオタクやぶつかってくるオタクがいるが、そんなものはコミケでは日常茶飯事。気にしている暇はないぞ。
混雑具合をみてスルーするのも技術だし、逆に空いていたら回るサークルを増やすのも技術だ。ここもコミケの楽しさの1つなので各自技術を高めてほしい。

人気のサークルは列が2つに分かれていることもある。最後尾なのか、途中列なのか、どちらにせよその列の最後尾の人が板を持っているので、そこで確認しよう。
壁際のサークルは列が会場外に伸びていることがあるので注意しよう。

荷物の入っているバッグ、リュックとは別に買い物用にバッグを持っていると回るのが楽になる。空のトートバッグを1つ用意しておくことをおすすめする。
また、財布から小銭を探す時間は時間のロスに繋がりやすい。100円玉、500円玉、1000円札を用意し、別々に管理してすぐに取り出せる状態にしておくことをおすすめする。

5. 昼食

会場付近で食べるなら、西館付近のサイゼ、マクドナルド、ココス、コンビニが良い。
理由はコミケ用の措置を取っているからだ。この店では一般客が少ないため悪臭などの迷惑かける心配が少なく済む。
一般客のいる店に行く場合は、汗を拭き、着替え、人としての尊厳を担保できてから向かってほしい。悪客はコミケへのクレームに繋がり、最悪開催ができなくなってしまう。

6. ピーク後の立ち回り

昼を越えると人は徐々に減ってくる。主要なサークルはもう売り切れて店じまいをしてることが多い。
しかし、筆者としてはここからのコミケが非常に楽しい。お酒や料理、廃墟写真などニッチな趣味を攻めた本は多く残っており、そういった分野を開拓するのもコミケの楽しみの1つだからだ。
体力に余力があれば、宝探しの気持ちで会場を一周してみると思わぬ発見に出会えるかもしれない。

7. ビールが美味しい

コミケが終わったらキンキンに冷えたビールを飲もう。悪魔的美味さにもう戻れなくなる。沼だ。
筆者としては、
「友人と分担して本を買い、昼に合流して成果をマージ。午後はゆっくりと会場を回り、コミケ終了後は着替えと消臭を済ませてちょっと高い飯を食う。」
これが最高に楽しい。

持ち物

本章では持ち物を確認する。用途に鼻腔があるものは書いておくので、かくじ必要に応じてリストを調整してほしい。

一覧

☆☆☆ 持っていかないと死ぬ

  • タオル
  • 朝飯
  • 宝の地図
  • 小銭

☆☆ 持っていくと楽になる

  • 汗拭きシート
  • イス
  • 着替え
  • トートバッグ
  • ペン
  • 冷えピタ
  • カッパ
  • 日よけ

☆ 持っていくと楽しくなる

  • カタログ
  • カメラ
  • 暇つぶし

用途


  • 言わずもがな。2Lくらいあると安心。飲みやすさのために、2Lペットをそのまま持っていくのではなく 500ml × 4 などが望ましい。
    事前に少量のドリンクをペットボトルに入れて凍らせておくと、保温なしでも冷たいまま飲める。凍らせる量を多くすると逆に飲めないので注意。
    スポーツドリンクがオススメだが、ビタミン系のスポーツドリンクはトイレが近くなるので避けるべき。同じ理由でカフェインを含むドリンクは避けたほうが良いだろう。

  • タオル
    袖には限界がある。汗拭き用なら一枚で十分

  • 朝飯
    エネルギーを摂取しなければ生き残れない。量はトイレに行きたくならないくらいが良い。
    おにぎりやカロリーメイトがおすすめ。お菓子もあると心が安らぐ。
    待機時間に食べる。

  • 宝の地図
    サークルの番地が書かれた紙、および会場の地図。
    会場の地図はカタログを購入すると付いてくる。ネットでも拾えるらしいが、画質が低いので微妙。
    スマホは熱でやられる可能性があるので必ずアナログでも用意しておくこと。

  • 小銭
    前述の通り。銀行に行くと札と棒金が交換できるのは覚えておこう。

  • 汗拭きシート
    グッチョリの不快感が多少系威厳される。清涼感も得られる。

  • イス
    待機がびっくりするほど快適になる。ダイソーの150円の折りたたみ椅子がコスパ良い。

  • 着替え
    汗臭いまま街へ繰り出すんじゃない。エロい服を着て電車に乗るな。節度を持って帰宅しよう。

  • トートバッグ
    特にリュック勢はあると良い。戦利品の収納、財布の出し入れの効率が上がる。

  • ペン
    宝の地図にチェック入れたくない?


  • 宝の地図に書き込む時に欲しくない?

  • 冷えピタ
    熱中症の最強兵器。ひんやりしててかなり気持ちいい。

  • レインコート
    雨が予想される場合は傘ではなくレインコートを持って行こう。傘を差すのは人の密度的に不可能。強行しても迷惑。ということでレインコートがベスト。

  • 日よけ
    帽子など。タオルを頭に巻いても良い。日傘はやめよう。

  • カタログ
    待ち時間が楽しくなる。ワクワクの高まりが止まらなくなる。
    強制的に意識を高めることができるのでおすすめ。

  • 暇つぶし
    まあ人それぞれ

Tips

以降はTipsとなる。筆者が思いついた時に追記していく。